某市長の発言から考えるフリースクールの認識

こんにちは、中学で不登校を経て現在は定時制高校に通う長女と暮らしているおのやまです。

不登校というワードをニュースで見聞きするたび全ての作業をやめてテレビに張りつくわけですが、大体「今こんなに不登校が増えている!」という内容で終わります。現状を知ってもらうことも大事ですが、不登校に対する具体的な取り組みやどんな支援があるのかも取り上げるようになってほしいと思います。

そんな中、話題になっている某市長の発言で「フリースクール」に世間の関心が集まっていました。

「義務教育」という言葉からくる誤解

民間が運営するフリースクール、教育委員会が管轄する教育支援センター(適応指導教室)は不登校の子どもが学校の代わりに通える場所として存在しています。

某市長の発言は、学校に行かずこうした場所に「逃げる」といったニュアンスを含んでいて、カリキュラムに則った指導ができない、親は教育の義務を果たしていないと続けていましたがそもそも「義務教育」というものを誤った認識で捉えていると感じました。

「義務教育」の言葉からくる間違った認識

  • 教育を受けることが子供の義務
  • 子供を学校に行かせるのは親の義務

おのやまも学生時代に覚えた日本の三大義務「義務教育」はずっとこの認識でした。

そしてこの間違った認識でいる人が某市長も含めて多いため、日本人の義務だからなにがなんでも学校に行って(行かせて)、学校で勉強しなければ(させなければ)ならないという誤った考え方に帰結してしまいます。

本来の義務教育の意味しているところは

  • 子どもが教育を受ける権利
  • 子どもに教育の機会を与える義務が親にある

子どもが教育を受ける権利を親が阻害してはならない(昔は子どもを学校に行かせず働かせていた時代があったため)という意味が根底にあります。

勉強をする場所は必ずしも学校に限定していません。

不登校になってしまった子どもが学校以外で通える場所

フリースクールの存在

フリースクールというと民間で運営し必要経費がかかるイメージがありますが、学校の設置者である教育委員会が「教育センター」や「教育相談所」など相談窓口を設けて、教育支援センター(適応指導教室)を設置しているところがあります。在籍している学校と情報共有し常に連絡を取り合っているので安心です。

適応指導教室ってどんなところ?

不登校の原因が学校そのものであった場合、原因を突き止めようとしたり、無理をして通わせることに意味はありません。

登校できない子どもも、それを何とかしようとする親も不登校の状況が長引くほど疲弊していきます。

学校以外でも学べる場としてフリースクール、適応指導教室を子どもが自ら選択できる、学校が積極的に提案できる環境になってほしいと願っています。

不登校に悩んでいる人に見てほしい動画

連休明けに学校行くのいやだな、つらいな、と思っている学生さんに向けた動画です。見ていておのやまも励まされました。